No.35(唐と周辺諸国) :
「新羅・渤海の対唐外交とはどのようなものか?」
朝鮮半島の新羅・中国東北部の渤海国の両国は、ともに唐の冊封国(朝貢国に
含まれる)となり唐の形式的臣下となった。特に4世紀に成立していた新羅は、唐
と協力して百済・高句麗を滅ぼした後、半島から唐を追い出し、朝鮮を初統一した。
しかし唐と組みした方が得策だったため唐の冊封国となり、この時から朝鮮の中
国化が始まった。また、今の雲南省に成立した南詔国も唐の冊封を受けた。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
7世紀から8世紀の我が国の東アジア外交が、どのように展開されていたかを復
習することにより、周辺諸国の対唐外交について、主体的な関心を持って学習に
臨んでいる。
思考・判断:
唐を担い手とした東アジア世界の国際秩序としての冊封体制の概念を把握し、新
羅による朝鮮半島統一や国家形成などに関する基本的な知識を身につけている。
資料活用の技能・表現:
唐の安東都護府の朝鮮半島からの移転を地図上に示すことにより、新羅による唐
軍撃退と、676年の朝鮮半島初統一の偉業について理解を深めている。
知識・理解:
朝鮮三国時代終焉の消息、近代に欧米列強の条約体制に組み込まれる以前の
東アジアにおける国際秩序である冊封体制などについて、基本的な知識を身に
つけている。